医療/救急施設・介護老人保健施設(老健)・多機能型居宅介護施設・障がい福祉サービス施設等をご提供する、医療法人幕内会

医療法人幕内会 山王台病院

高度先進医療

人工透析センター

当院では通常の人工透析に加え様々な特殊血液浄化療法にも対応しています。
当院の医療圏は、石岡市をはじめ、小美玉市、行方市、鉾田市、かすみがうら市、笠間市、土浦市に広域におよび、自家用車での通院が困難な方へは送迎バスを提供しております。また、提携の介護福祉業者による送迎も行っております。
山王台病院側に、第一、第二透析センターを設け、それぞれのベッド数は22床と15床あり、また、隣接する附属眼科・内科クリニックに23床の計60床を設けております。
各透析施設は i-HDF や on-lineHDF を完備しており、患者様のニーズに合った治療を 行っています。患者監視装置とコンピューターシステムを連携させる日機装社製のFN W(フューチャーネットウエブ)というシステムを導入し、より安全性の向上に努めてい ます。
その他の設備は、血管造影室を設けているので、シャント(人工的に動脈と静脈を繋いだ血管)閉塞等のトラブル時にPTA(経皮的血管拡張術)を随時行える体制にしており、シャント手術が当院で行えるので、当院にてシャントを作成し透析を導入し、そのまま維持透析になることも可能です。
また、介護老険施設あいあいと山王台病院とは、渡り廊下で繋がっているので、自宅からの通院が困難な方は、あいあいへ入所し透析へ通う事もできます。

山王台病院透析室

山王台病院附属 眼科・内科クリニック透析室

血液透析医療

透析医療とは

私たちの腎臓は毎日体内で出来る老廃物を排泄して体内の環境を常に一定に保つように働いています。腎臓機能が低下して老廃物を排泄しきれなくなり、正常腎機能の30%以下になった場合を腎不全といいます。慢性腎不全は慢性の腎臓病(糖尿病・慢性腎炎・高血圧による腎硬化症など)でなる腎不全で、最終的には腎臓機能が10%以下になります。このような状態を尿毒症といって腎不全の末期の状態です。
尿毒症になったときに、人工腎臓を使ってたまった老廃物を除去して血液をきれいにする治療を血液透析(膜を通して血液と透析液が接しているとき物質は濃度の濃い方、つまり血液中の尿毒素が透析液の方へ拡散して除去されるという原理)といいます。
週3回、1日4時間行いますがそれでは充分ではありません。そこで考えられたのが1回8時間の長時間透析や短時間連日透析で、それらは予後向上に極めて有力な治療法と考えられますが医療経済的な問題など色々な面でまだ普及するまでには至っていません。また大量の血液を濾過して(尿毒素をたくさん除去する)、置換液(この場合は透析液を無菌化して置換液として用います)を補充するon-line HDF等の新たな治療方法も開発されています。

再手術をしないで〜血管拡張〜

一方近年内シャント(体外に血液を一定の量を持続して引き出すのに不可欠)不全(内シャント血管の狭窄や閉塞)に対して経皮的血管形成術(PTA)が施行されるようになりました。入院の必要が無く、使用血管を温存出来るなど非常に有効な治療法です。当院でもPTAの症例は年々増えており良好な成績をおさめています。(図1)
20世紀の腎臓病学の大進歩のひとつは透析医療のめざましい発展です。そのお陰で現在では尿毒症で亡くなる方はほとんどなくなりました。一方では透析患者様の数は年々増加しており、なかでも糖尿病が増加してきています。(図2)

今後も厳しい医療経済が続く中で、これまでの透析医療の質を維持し更に向上させていく努力を惜しまず、透析患者さんがいつまでも元気で生活できるような透析医療を目指していきたいと考えています。

経皮的血管形成術

血管の狭窄

バルーンにて拡張

バルーンにて拡張

拡張後、狭窄は改善

図1

図2

附属眼科・内科クリニック

人工透析スタッフ