高度先進医療
ERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影)
膵臓や胆嚢、胆管の病気の診断をするために、内視鏡を用いて行う検査です。
膵臓や胆嚢、胆管の病気とは?
- 膵疾患・膵がん・粘液産生膵腫瘍・慢性膵炎など
- 胆管疾患・胆道がん・胆石、胆管結石症・良性胆管狭窄など
近年では、CT検査やMRI検査の進歩に伴い、ERCPのみ単独での検査は減少してきましたが、胆道や膵臓を直接検査する手段は限られているため、ERCPのみで発見できる病変もあります。
胃カメラの時と同様、口からカメラを入れ、食道を通って胃に入り、その先の十二指腸へ入ります。十二指腸にあるファータ乳頭部に十二指腸用の内視鏡を使って、造影チューブを入れ、造影剤を膵管、胆管内に注入し、レントゲン撮影を行います。
喉に局所麻酔をしてしびれさせた後、軽い静脈麻酔をかけます。そのため、普通に口から呼吸ができます。
検査時間は約15〜30分です。入院して行うことが多いのですが、一部では外来で行うこともあります。
緑内障、前立腺肥大、心臓病、薬のアレルギーのある方は事前に申し出てください。
場合によっては、急性膵炎などの偶発症が発生することがあります。日本全国集計(1995年)では偶発症(急性膵炎、急性胆管炎など)の発生は0.1171%で死亡は2万件に1例の割合(0.0067%)でした。検査中、検査後も十分に注意し、患者様が安心して検査ができるように心がけていますが、万一偶発症が生じたときには、すぐに申し出てください。
検査前日、当日の食事について
検査前日/普通に食事をしていただいて構いません。
検査当日/午前9時を過ぎたら絶飲食になります。それ以前であれば軽い朝食、水、お茶、ウーロン茶、清涼飲料水はとっても構いません。